
INTERVIEW Vol.2
「MILANDA ミランダ あるいはマイ・ランド」を、より楽しんでいただくためのスペシャルインタビュー企画!!2回目の今回は、樋田洋平さん(TRASHMASTERS)と、もなみのりこさんに、Ne'yankaのイメージや、作品の印象を聞いてみました。

―自己紹介をお願いいたします。
もなみ もなみのりこです。スイカが好きです。
樋田 樋田洋平です。TRASHMASTERSに所属しています。今回Ne’yanka初参加です。
―出演を決めた理由を教えてください。
樋田 僕は前回の「ペストと交霊術」を見て、面白くて、思わず終わった後、出演していた吉岡そんれいさんにお願いして、直接、主宰の(両角)葉さんに面白かったというのを伝えました。そのときは出る、出ないという話はまったくなくて。そのあと、葉さんからオファーがきて、出演を決めました。
もなみ 私も、「ペストと交霊術」を観ていたのと、オファーで台本をもらって読んだときに、この世界の空気吸ってみたいって思いました。すごい奇妙なわけでもないですけど、独特の空気があって、この空気を吸ってみたいなって。もちろん面白かったし、これをやってみたいと思ったのが一番です。

―もともとNe’yankaというカンパニーや作品に対して、どのような印象を持っていましたか?
もなみ 今回の「MILANDA」もですけど、Ne’yankaの作品は、登場人物の人間関係のほころびが、淡々と起きていく。本当に少し、それこそ数ミリずつ、空気がずれていくところが、作品の面白さとか、奇妙さだったりするのかなって思っています。空気がいい感じにずれていく。
樋田 僕は前回見たときに、まずチラシのデザインや衣装のセンスがすごく素敵だなって。ポップだなって。
もなみ それもある!めっちゃある!
樋田 自分もこの空間に出てみたいって思いました。あとは作家の遠藤良太さんの脚本が戯曲っぽくて。最初見たときに、(吉岡)そんれいさんに「これ、どこの戯曲ですか?」って聞いたら、「オリジナルだよ」って言われて驚きました。
―今回の「MILANDA」はどんなお話ですか?
もなみ すごくイメージになっちゃうんですけど、たとえば、真っ黒の場所があって、そこに登場人物たちがポンポンって現れて動いていくことで、島があとから現れてくる。でも、もともとの黒い部分の穴みたいのが、ぽっかりどこかに残ってる。そこが作品の素っ頓狂さだったり、ちょっと奇妙で、完全じゃない感じの空気を生んでて、その空気が真空パックされているような感じ。その空気が魅力的だなって思いました。どこか、ちょっと穴が開いている感じが。
樋田 僕はビーチという設定の舞台ってやったことがなくて、南国っていいなと(笑)。本を読んだときは、難しそうだったので、果たして、どうやるのかなって興味がありました。だからこそ、自分としてはやりがいがあるなと。

―ご自身の演じる役について教えてください。
樋田 これ、ちょっと葉さんにも失礼ながら言ったんですけど、この役を僕に与えてくれた葉さんはセンスあるなと(笑)。ヘリングという役は一番やりたかった役なので、わかってるじゃない、って(笑)。
もなみ どの役も、年齢も性別も性格も、明確に違うのに、みんな腹の底にチャーミングさがあるのが、すごく好きだなって思う。
私の演じるホーエルさんは、お酒が好きだっていう(自分との)共通点があります(笑)。いろんなことをしっかりできるけど、ちょっと慌てちゃったり、抜けてたり、そういうところがチャーミング。人間って愚かだったりするとこが、かわいらしいのかなって思える作品です。
―今日の稽古はどうでしたか?(この日は二人での初の稽古)
もなみ 今回、まったく初めましての人が多いので新鮮。二人のシーンは、ヘリングさんを樋田さんが演じることによって、本を読んでいた時にイメージしていたのとは違う、いろいろなセリフの言い方や芝居が生まれたりして、楽しいなって。私、すごい楽しい、楽しい言ってる(笑)

樋田 普段、劇団で、だいたい決まった人と絡むことが多いので、初めましての役者さんと演じることで、いい意味で緊張もしましたし、この感覚いいなって、芝居っていいなって、新鮮な気持ちでやりました。今回は幅広い年齢層の役者が集まっているので、いろんな意味で勉強ができそうな予感がします。
もなみ 顔合わせの本読みで、普段、みんなやっている芝居のテイストの違いに気づきつつ、いい感じで調和する感じがあって、この座組いいんじゃないかって思いました。きっと当たってる!いけるいける!頑張ろう!って(笑)。
―この作品をお客さんに紹介するなら、どう伝えますか?
もなみ 難しいね。
樋田 ありがちな作品ではないです。一風変わった世界観で、ミステリアスですし、ファンタジーだし、サスペンスだし、意外といろんなものが盛り込まれている作品ですね。
もなみ いろんな要素があるけど印象としてはスッキリ見られるんじゃないかなって思っていて。でも一筋縄ではいかないぜ、みたいな。そういうバランスがきっと見ていて面白がってもらえるのではないかと思う。
愚かな人間を愛でに来てくださいって感じ。それがたぶん楽しいだろうな。チラシの文句に「かけられた呪いとは?」と書かれているので、裏に何かあるんじゃないか、とか、ちょっと高尚な感じに思うかもしれないけど、「これを伝えたいんです」っていうものがなくて。でももしかしたら、見ているほうで人間の奥底みたいなものが見えたりしたり、しなかったり(笑)するかもしれないっていう、ふり幅がある作品です。
樋田 10月の頭なので、過ごしやすい時期なので、観劇しやすいですし、夏の海を楽しみにしていてください!
稽古2日目のお二人に、作品の世界観を、しっかり語って頂きました。さまざまな要素が絡まった「MILANDA」どうぞお楽しみに!!

